試算表が翌々月にならないと出てこない。多くの中小企業で当たり前になっているこの状態は、実は経営にとって大きな機会損失です。
月次決算とは、毎月の業績を締めて試算表としてまとめる作業のこと。これが「翌月の早い時期」に出るか「翌々月」まで待つかで、数字が経営判断に使えるかどうかが決まります。
月次決算に時間がかかると、どんな影響があるか
数字がまとまるまでに時間がかかると、状況の変化に気づいたり、次の一手を打ったりするのも、どうしても後になりがちです。資金繰りが厳しくなってから気づく、金融機関に最新の数字を出しづらい、といったことも起こりえます。数字は鮮度が大切で、早く手元に届くほど経営の助けになります。
時間がかかりやすい3つのポイント
月次決算に時間がかかるのは、担当者の努力が足りないからではなく、たいていは仕組みに理由があります。よく見られるのは、次の3つです。
1. 資料が集まるまでに時間がかかる
領収書・請求書・通帳データが月末にまとめて届く、あるいは声かけをしないと揃いにくい。入力の前段階で時間がかかりやすい場面です。
2. 経理の手順が特定の方に集中している
処理の内容を一部の担当者だけが把握していて、その方の手が空くまで全体が待ちになりやすい状態です。手順が個人の経験に頼っていることが背景にあります。
3. 締めのルールが決まっていない
「いつまでに何を締めるか」が定まっていないと、毎月ゴールのないマラソンになりがちです。締め日と担当を決めることが、時間を縮める第一歩になります。
早期化の進め方
クラウド会計で入力を自動化する
銀行口座やクレジットカードを連携し、明細を自動で取り込むことで、入力作業そのものを減らします。手入力が減れば、速さと正確さの両方が上がります。
締めルールとスケジュールを決める
「資料は翌月◯営業日まで」「試算表は翌月◯営業日に確定」と締め日を先に決め、逆算して各作業の期限を割り当てます。ゴールを決めることが早期化の第一歩です。
月次チェックリストで属人化を外す
毎月の作業と確認項目をチェックリスト化すれば、担当が変わっても品質が保てます。処理を「人」ではなく「仕組み」に載せることが、継続的な早期化につながります。
まずは現状の棚卸しから
早期化は、いきなり完璧を目指すよりも、ボトルネックを一つずつ外していくのが現実的です。ChronoArtでは、月次面談プランを通じて試算表の作成から数字の読み解きまで伴走し、経営に使える速さの月次決算を実現します。数字を整える意義については「どんぶり経営」から抜け出す第一歩もあわせてご覧ください。